2026/08/14 22:45

■ 今年はベーグルが流行ってるらしい?
…って聞きましたが、そうなんですかね?
ちょっと流行を追えていないもので、
正直、「え、そうなんだ?」って感じではありますが……(笑)
でも確かに、春くらいからベーグルの売れ行きが伸びているのかな…?
■ 今でこそ毎日焼いているベーグルだけど…
自家培養発酵種に自家製ソーセージやベーコン、
フィリングやソースも手作りして……と、あれやこれやとこだわっていくと、どんどん手も足りなくなってしまって。
実はベーグルも、店舗では週1日だけの販売になっていた期間もありました。
他のお店のやり方はわからないですが、
多分生地の性質なのか、発酵種だからなのか、
前もって準備しておくことがあんまりできなくて。
生地だけ前日に仕込んで夜の間に一次発酵させたとしても、
朝から、分割→ベンチタイム(生地を一旦休ませる)→成形→二次発酵→ケトリング(湯通し)→焼成
と、ベーグル作りもなかなか工程が多くて、
他のパン達と作業タイミングが重なってしまうと、もう厨房の中で一人てんやわんや状態ですよ(笑)
あ、ざっと書いてしまって一体なんのこっちゃかわからないかと思うので、
ちょっとだけ、ざっくりですがベーグル作りの工程をお話していきます
◇ 下準備
前日に生地だけ練り上げて、夜の間にゆっくりと一次発酵させる。(生地の種類毎に作っています)
◆ 出勤後~
①分割
一次発酵させた生地を1個ずつの重量に分割して、状況によって(他のパン達とタイミングが重ならないよう)、
一旦丸めるか、次の作業に移行しやすいようにある程度楕円っぽく伸ばしておくか、などの微調整をしたりしています。
②ベンチタイム(生地を一旦休ませる)
分割で切ったり丸めたりして硬くなった生地を弛ませるために、一旦休ませる時間をとります。
③成形
ベンチタイムを終えた生地を、今度は成形していきます。
ここで種類毎にチョコやチーズなど材料を包んで形を整える作業が、手間暇時間がかかるところでもあります。
「じゃあ成形するだけなら簡単なの?」
みたいに誤解されてしまうのは良くないので、ここはきちんとお伝えしておきたいのですが、
仮に成形だけでも一つ一つが手作業になる為、ここはどうしても時間がかかります(笑)
④二次発酵(ホイロタイム)
成形したらそこから焼成前のホイロタイムへ。
お店には発酵機(温度と湿度が調整できる機材)があるので、乾燥を防止しながら最終発酵します。
⑤ケトリング(湯通し) (★ 個人的にはここが一番重要なんじゃないかなと思っています。)
この湯通し、何のために行っているのかと言うと、
お湯に入れることで表面のでんぷん部分を「α(アルファ)化」させています。
☆「α(アルファ)化」って何?
糊化とも言われるやつで、炊きたてのご飯をイメージしてもらえばわかりやすいでしょうか?
水分と熱(つまりお湯)で、主成分のでんぷん(小麦)を糊化(粘っと)させると、
しっとりもちもち感が増し消化にも優しく、その粘り気の膜がガスを保持しやすくなるため、
パンの膨らみを良くしてくれるなどの効果があります。
(「湯種製法」と言われる製法もこの性質を利用しています。)
当店のベーグルにおいては、表面のでんぷんを糊化させ、焼成時に表面が固まることで、
ベーグル特有のむっちりした食感と、中は発酵種ならではのもちもち食感とをお楽しみいただけます。
◇ 一応、参考になるかはわかりませんが…
イメージのコツとしては、お湯の中で完全に火入れをしたい訳ではないので、
お湯の温度はボコボコ沸騰している状態より少し低い程度、
プクプクしているくらいの温度帯で、片面60秒くらい(状態によっては少し短くしたり)入れています。
⑥焼成
そして、お湯を通したらすぐにオーブンへ!
時間が経つと生地が冷めて縮んだり、乾燥してしまうと表面が伸びずにシワシワになったりするので…。
■そして、焼き上がり~!

外皮はむっちり噛みごたえもあり、中はもちもちのベーグル!
これを、他のパン達と平行しながら作るには一人ではなかなか大変だったので、
先にチラッとお話していましたが、店舗では日曜日だけ販売していた時期もありました。
週一販売だと、ベーグルを作ってることがなかなか知られていなかったり、
でも現状の他のパン達との作業を考えると、自分に出来るのは週一かなぁと。
無理に作業の中に入れ込んで、他のパンのクオリティが下がることはあってはならないし、
それなら無理せず出来る範囲でやろうと。
ただ、有り難いことにベーグルを気に入ってくださる方も増えてきて、
「他の曜日でも販売してほしい」
というお声をいただくことが増えました。
…そう言われるとやっぱり嬉しいので、「じゃあ他の日も作ろうかな?」と、
商品のラインナップを少し変更してもらったりして、
お客様にいつ来ていただいてもあるようにと、毎日作るようになりました。
そうすると、今までベーグルを知らなかった常連のお客様も購入してくださったり、
「冷凍できるから」と纏めて購入してくださる方も。
ただ、ベーグルの専門店ではないので、
どうしても8種類くらい、多くて12種類作れるかどうかというところなんですよね。
いろんな種類を楽しみたいベーグル好きの方のご要望にお応えしきれていないのが少し歯痒くもあり…。
一人で作る限界も感じつつ、でももう自分のキャパシティを超えるムチャも出来ないので、
お客様にはそういった事情もご了承いただけたら……有り難いです(笑)
□ 丸い輪っか=ドーナツ?
我が子がまだ小さな頃、ちょうど歯が生え始めの時になんでもかんでも齧りたがった時に、
おやつの代わりにとプレーンのベーグルをあげたら大喜び!
そりゃあ、そう。
普段なら、切った小さな欠片を渡されるところを
(もちろん、丸々あげたことは嫁には叱られました…笑)
そのまま1つを貰ったことが嬉しかったみたいで、
両手で持っては車のハンドルみたいに右左に動かしたり、
穴の中からこちらを覗いては大笑いしていたり。
こんなに喜んでくれるならちょうどいいなと思っていたのですが、
なぜか我が子の中では「ドーナツ」だと覚えてしまって。
キャラクターか何かがドーナツを食べているところから、「丸い輪っか=ドーナツ」になっていたらしく、
今ではちゃんとベーグルだと認識してくれていますが、「それならドーナツと何が違うの?」と質問が。
確かに、「ベーグルとドーナツの違いは?」に、ちゃんと答えられるか怪しい……。
なので、最後に少しだけお勉強しましょう!(笑)
□ ドーナツとベーグルの違い
◇ ベーグル (パン)
基本材料は、小麦粉、水、酵母、砂糖、塩と、
比較的シンプルな材料で、卵や乳製品・油を使わないのが基本的なベーグルの材料です。
(※お店によっては油脂を使っていたりするところもあったりするので、アレルギーなどある方は確認したほうがいいかもしれません)
基本的な材料は上記のように、比較的ヘルシーな構成となっているので、
むっちりした食感を楽しみながらしっかり噛むことで、顎も鍛えられ満腹感も得られるなど、
ダイエットなどにも良いかもしれません。
○ 輪っかの理由
ベーグルは焼く前に茹でますよね。
穴があることで浮きやすく、均等に茹でることができる(外側のでんぷんをアルファ化する為)ためです。
◇ ドーナツ (お菓子)
基本材料は、小麦粉、砂糖、卵、牛乳、バターと、
比較的リッチな材料で、これをさらに油で揚げるのが基本的なドーナツです。
(※焼くタイプのものもありますが、オーソドックスなのは油で揚げるタイプです)
比較的おやつとして好まれているドーナツは、油で揚げたあとにもシュガーをまぶしたり、
グレーズ(白っぽい甘い液体みたいな糖液)にくぐらせたりと、
甘いものを食べたい時のドーナツの誘惑に勝てる人はいないでしょう(笑)
○ 輪っかの理由
丸のまま揚げると、外側だけ揚げ色が付いて中心部(真ん中)が生焼けっぽくなることを防ぐためです。
真ん中開いてると、やっぱり火の通りが均等に入りやすくなりますからね。
これだけだと、子どもになんか物足りなさそうな顔をされそうなので、さらに豆知識!
💡「元々ベーグルは長い棒に何個も刺したりして、市場でそれを運びながら売ってたらしいよ」
これできっと、子どもの意識がそっちに向くと思うので……あとは、お子さんと一緒にGoogle先生に聞いてみてください(笑)
